注文住宅を検討し始めると、よく省エネ住宅という言葉を聞くのではないでしょうか。
ZEH・低炭素住宅・長期優良住宅、同じような名前がたくさんあるけど、違いがよくわからない!そもそも省エネの基準ってなに?という疑問が出てくる方も多いはずです。
専門用語では少し難しいため、噛み砕きながらわかりやすく、省エネ住宅のポイント・概要を解説していきます。
それでは、今回の重点ポイントから見ていきましょう。
・省エネ住宅は、「断熱性能」と「設備機器のエコの度合い」の2つから見る。
・一次消費エネルギーとは、1年間で使うエネルギー(家電を除く)のこと。
・省エネな家は、冷暖房の効きが良いため快適に過ごせて、電気代も安く済む。
・省エネ住宅には、「ZEH」「長期優良住宅」「認定低炭素住宅」の3つがあり、長期優良住宅は22年10月に省エネ性の改正がある。
1.省エネ住宅とは
昨今の住宅業界では、ほぼ全ての新築が省エネ住宅と言っても過言ではありません。
しかし、そもそも省エネ住宅とはどんな家か?といった基礎的な内容を見ていきましょう。
1-1. 断熱性が高く省エネな機器を使っている家
省エネ住宅では大きく分けて2つの観点から、省エネかどうか?の判断をします。
1つが断熱性能です。
昨今では断熱性能をUA値という数値で表しますが、これは家の外周(床・壁・天井または屋根)からどれだけ熱が逃げていくか(入ってくるか)、その熱の伝わりにくさを平均で表したものです。
石川県内は気候に応じて4つに分類されており、その地域に見合った断熱性能が求められています。
そして一般的に省エネ住宅と呼べる範囲は、ZEH基準以上の断熱性能と言っても良いでしょう。
理由は、現行の省エネ基準も将来的には改正も見据えられており、省エネ住宅と言えるには性能が不足しているからです。
そして2つ目は、省エネな機器をどれだけ使っている家か?という観点です。
いくら断熱性能が良くても、エネルギーを多く使う設備機器で、エネルギーを無駄遣いしていては省エネ住宅と呼べません。
そこから、断熱性能や家の大きさなども考慮した上で、冷暖房・換気・給湯・照明といった家に付随する設備機器で年間使うエネルギーを算出し、「エコの度合い」を計測します。
これを「一次エネルギー消費量」と言い、個々の家の状態を1つ1つ入力し、基準となるエネルギー量からどれだけエコか?という指標が作られます。
年間で使うエネルギーが少ない家をZEHとしており、おおむね基準から2割以上の省エネが見込めるエコな設備が導入されていれば省エネな家、となります。
2. 省エネ住宅のメリットデメリット
それでは、省エネ住宅のメリットとデメリットを見ていきましょう。
2-1. 【メリット】 光熱費が安い
まず分かりやすいメリットは、冷暖房にかかるエネルギーが少ない=「光熱費を下げられること」です。
断熱性能が低いと、その分冷暖房しても屋外へエネルギーが逃げていき、気密性が低いと本来の換気経路でないところから空気が出入りすることになります。
省エネ住宅はその点、魔法瓶の中の水が温度変化しにくいように、建物自体の保温性が良いと、その分かけるエネルギーが少なく済みます。
また、太陽光発電を設置するコトで大幅に光熱費を圧縮することができるため、光熱費も含めた生涯コストの安さにこだわりたい方は太陽光発電がオススメです。
2-2. 【メリット】 室内の温熱環境が安定
「高気密高断熱住宅は夏、暑いの?」という質問をたまに受けます。
もちろん、夏にずっと無冷房であれば暑くなりますが、高気密高断熱の省エネ住宅は冷暖房の効きが良いです。
しかも大きな部屋を設計しても、部屋の温度ムラが出にくいことが特徴で、窓際が寒い!といったことが減り居住者にとっても快適です。
2-3. 【デメリット】 建築コストが高くなるが…
一方で断熱材をしっかり充填させたり、性能が高い窓を使うため建築コストは上がります。
ただし、ここで冷静に検討していただきたいのが「生涯コスト」です。
建築コストは上がっても、メリットであげた光熱費がどこまで安くなるか?を考えることが重要です。
コストをかけて断熱性能を上げすぎても、このバランスが悪くなる可能性もあり、ZEHを超える「ちょうどいい」断熱性能をフジタではご提案しています。
3. 省エネ住宅の種類
一般的に省エネ住宅と言っても、色々な呼び方や種類があります。
3-1. ZEH
正式名称は、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語で「ゼッチ」と言っています。
この住宅は、省エネ住宅の基準で示した「断熱性能」と「一次エネルギー消費量」の規定をクリアした性能がある、元々エネルギーをムダに使わなくても快適に過ごせる家です。
さらに、年間で使うエネルギーを太陽光発電で、実質的に帳消しすることでZEHになります。
3-2. 長期優良住宅
長期優良住宅とは、その名の通り長期に渡って安心して住める家のことです。
耐震性や耐久性、バリアフリーなど9つの基準があり、その中に省エネ性の基準もあります。
出典:ナイス(株)
長期優良住宅の省エネ性能の基準は、2022年9月までは現行の省エネ基準ですが、10月以降はZEHレベルの省エネ性能を求められることになり、性能向上が必須になってきます。
3-3. 認定低炭素住宅
国交省が元々推進していた省エネ住宅の1つで、その名の通り、所轄行政(県・市町村)が認定した、二酸化炭素を出しにくい住宅のことです。
4. フジタの省エネ住宅事例
それでは、フジタの施工事例の中から省エネな住宅の事例を紹介します。
4-1. 白山市T氏邸
ZEH認定を受けた、断熱性能・気密性能にも配慮した住宅の事例で、太陽光発電も設置されています。
性能面では高い性能と共に、和モダンをベースにしたインテリア面でも満足度の高い実例となっています。
実際にお住まいになった最初の3ヶ月では、電気の自給率は170%となっており、光熱費も安く住めると同時に、快適な室内環境を提供できています。
4-2. 中林コンセプトハウス
出典:中林コンセプトハウス
こちらのコンセプトハウスは、断熱性能がZEHのもう1段階高いG2グレード(UA値:0.46W / ㎡・K以下)まで断熱性能を高めています。
大きなスキップフロアや吹抜が魅力の物件ですが、それが故に断熱性能を高めて実際の居住環境(温熱)を向上させています。
フジタでは標準レベルでZEH以上の断熱性能になっていますが、お客様の要望によってW断熱工法などを併用し、さらに断熱性能を高めることも可能です。
実際の光熱費の削減額も気になる方は、高気密高断熱住宅だとどれくらい電気代を削減できるの?グレードごとに解説! もご覧ください。
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