新築に引っ越したら広々としたリビングにしたい!という方は多いですが、当然お金があれば…となってしまいます。
新築に引っ越したら広々としたリビングにしたい!という方は多いですが、当然お金があれば…となってしまいます。
今回は、特にLDKにおいて同じ床面積でも「空間設計」次第で、感じる広さは大きく変わります。
そんな注文住宅における重要項目の1つでもある、LDKを広々と魅せるためのコツを事例も交えながら一緒に見ていきましょう。
それではまず冒頭に、記事のポイントをお伝えします。
・天井高・視線の抜け(特に対角線上へ)・屋外空間を活用することで、広さの感覚は大きく変わる
・視線の抜けと留めのバランスが大事で、設計士の腕に掛かっている
・だだっ広ければ良いという訳ではなく、落ち着く空間を創ることも大事
・フジタでは、この広さのバランスとデザインを組み合わせて提案しており、実際に見学で体感してもらうことも重要
1. 注文住宅の「広さ」の感じ方
注文住宅の間取りを打ち合わせする際、部屋の大きさを考える1つの目安となる指標が「床面積」です。
もちろん、単純に6畳の部屋と8畳の部屋で、他の条件が同じであれば8畳の部屋の方が大きく感じることは当たり前です。
しかし、人はこの床面積(水平面)だけでなく、「天井高」「視線の抜け」「対角線上の広さ」といった、奥行きや垂直面の要素からも ” 広さ ” を自然に感じています。
1-1. 注文住宅の天井高
1つ目の天井高は、部屋の居心地・広さの感覚に大きく影響します。
天井高が一般的な2.4mの建物と、2.6~2.7m程度ある建物では、同じ床面積でも体感の大きさは大きく変わってきます。
人は空間の大きさを容積として捉えており、天井高さが広がっている開放感は広さの実感につながります。
フジタの北安田モデルでは、リビングを2階の屋根まで吹き抜け状態にして、開放感抜群のリビングになっています。
ただ、一方でだだっ広いと落ち着かない、ということにも注意しないといけません。
北安田モデルは、リビングは吹き抜けにしている反面、ダイニングは天井高さを一般的な高さにして落ち着いて食事できるように配慮しています。
なお、吹き抜けにこだわりたい方は、注文住宅は吹抜けで開放的に!フジタの事例と後悔しないポイント解説も合わせてご覧ください。
1-2. 注文住宅における視線の抜け
出典:白山市モデル
2つ目は視線についてです。
建築では、視線の抜けと留めという設計上の考え方があります。
視線の抜けは、遠くまで見渡すことができる窓や廊下などから感じる奥行き感から生まれる広さの感覚です。
一方で、視線の留めとは、あえて壁などで視線を遮るような設計です。
広さを感じるためには留めを全く無くせば良い、という訳ではなく部屋に入った時、またはその部屋でくつろぐ時に、この「留め」と「抜け」のバランス感が非常に重要です。
開放感は良いことですが、開放感があり過ぎても人は落ち着かないものでバランスを見極めないといけません。
1-3. 対角線上の法則
出典:金沢市上荒屋モデル
部屋の角から入って、パッと部屋の対角線上に目がいく場合、その位置から部屋の一番奥に視線がいくことになりますが、その対角線上に設計上の視線の抜けがあると広さを感じやすくなります。
例えばリビングに廊下から入ったとき、対角線上にダイニングやタタミコーナーなど奥行きが広がっていると、同じ床面積でも広く見えます。
また同様のポイントとして、どうしても対角線で奥行きが取れない場合、横方向に視線が広がるような設計上の工夫をします。
長方形のLDKであれば、横(広い側面)から入る方が、横に視線が広がって部屋を広く感じやすいと言われています。
1-4. 屋外空間とのつながりを意識した設計
出典:野々市高橋町モデル
最後は、リビングやダイニングなどで取り入れることがある手法ですが、テラスを活用してリビングの床が屋外まで続いているような納まりにすることで、空間の感覚を広げる手法です。
事例写真の高橋町モデルを参考に解説すると、ダイニング~リビングにかけて一面に開口を設け、室内の床とテラスの床の高さを合わせています。
床が続いているような錯覚で、ダイニングが広がったように見えます。
そして窓も一般的な引き違いの窓ではなく、開口が広く取れる窓を採用することで屋外空間が部屋の一部のように見える設計で開放感を上げています。
一方、開放感はプライバシーの確保との両立が必要です。
窓を大きく取ることは外部からも見えやすくなってしまうため、外構や塀などを活用して気持ち的にも充実した開放感を得られるようにします。
2. 注文住宅の広さは空間の ” 緩急 ” が大事
ここまでは設計での工夫によって、少しでも広く見せる工夫の一例を紹介しましたが、天井高の項目で少し触れた「だだっ広くすれば良い訳ではない」というポイントを掘り下げていきます。
2-1. 視線の留めとのバランス
出典:野々市高橋町モデル
また、「視線の抜け」の対になる言葉として「視線の留め」というものがあります。
視線が抜けてばかりでは反対に落ち着かないため、視線がぶつかる壁などをバランスよく配置することが大事です。
壁は様々なインテリア上の機能的な側面や、構造躯体としても必要なものになってきますが、それ以外にも必要に応じて室内に壁などを設けます。
高橋町モデルでは格子を活用することで、圧迫感なく視線の留めをつくって、空間の均衡を取っています。
2-2. 落ち着き感を求められる部屋
出典:金沢市上荒屋モデル
リビングに注目して解説していますが、例えば和室で天井高が高かったらどうでしょう。
落ち着きたい時に使うような部屋で、天井高さが高かったり視線の抜けをたくさん設けてしまうと、全然落ち着かない開放的な空間になってしまいます。
部屋の用途や、使う人の好みも考慮しながら設計でバランスを取る必要があります。
上記の事例は、リビングにタタミコーナーが隣接している例で、タタミコーナーだけあえて天井高さを落としています。
これは空間の縁切りという意味に加えて、和室は落ち着き感を出すために天井を下げて落ち着き感を高めています。
3. まとめ
部屋の中でも特にリビングを中心とした、部屋を広く感じるためのコツをお伝えしてきました。
広さを感じるためのコツを復習しておくと、ポイントは「天井高」「視線の抜け」「対角線」「屋外空間とのつながり」の4つでした。
これらを、ご家族の希望をベースに上手く組み合わせることで、同じ大きさの部屋でもより広く感じることができる、満足度の高い注文住宅になります。
今回の写真は全てフジタの過去事例から抜粋していますが、気になったモデルハウスや実際に広さの感じ方は見学して体感してみることをオススメします。
モデルハウスでも実際に見学可能な物件もありますので、お気軽にお問い合わせください。
あさひ荘苑モデルハウス
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