家族で食事を囲む場所であるダイニングですが、実は様々な形態があります。
今回は理想のダイニングにするためのポイントを紹介していきます。
キッチンやリビングとの深く関係している場所であるが故に、間取りを考える際の参考にしてください。
それではまず、今回の記事の要点をお伝えします。
・ダイニングには、現在主流のリビングと一続きのスタイルと、独立しているスタイルに分けられる
・リビングと一体型の場合、空間を広くとることができ1部屋で完結することや、お子さんの様子を見守りやすい
・独立型の場合、落ち着いて食事ができたり、来客が多い方には便利なスタイル
・ダイニングを考える際に、キッチンの形状スタイルも大きく関わってくる。
テーブルの置き方、ご家族が料理の際にどう動くか?何を優先するか、で変わってくる
・一体型と独立型、それぞれフジタの事例を交えてポイントを解説!
1. ダイニングの考え方のキホン
出典:金沢市上荒屋モデル
ダイニングの形態には大きく分けて2つあります。
1つが「リビングと一続きになっているパターン」、そして「リビングからは独立しているパターン」です。
最終的には好みではあるものの、いずれも「LDK全体をどうしたいのか?」という考えから、ダイニングのタイプが決まってきます。
それぞれの特徴やメリットなどをみて、みなさんはどちらのタイプが向いているか?を探っていきましょう。
1-1. リビングと一続きのタイプ
出典:白山市F様邸
まずはリビングとダイニングが「同じ空間」になっており、よく見られる間取りとしては、キッチン〜ダイニング〜リビング、が縦(横)に一続きになっているパターンです。
この形態のメリットは、リビングとダイニング、それぞれを共有することで空間を大きく取れることです。
事例写真でもあるようにリビングと空間を共有していることから、リビング・ダイニング各々の空間を取るパターンに比べて大きく開放的な空間として設計できます。
また、お子さんが遊んだりリビングで宿題したりしている時に、家事をしながら見守りやすいことも、子育て世代にとってはメリットです。
一方デメリットは、食事や調理時のにおい・音がリビングの方に伝わりやすいことです。
夕飯の食事を準備しているときや、片付けの時の音でテレビの音が聞こえにくくなる、ということは想定できます。
昨今はビルトイン食洗機を採用される方が多いですが、意外と食洗機を運転している音も、同じ空間だと気になります。
1-2. リビングから独立しているタイプ
出典:白山市S様邸
リビングとダイニングが分離しているパターンのメリットは、落ち着いて食事しやすいことです。
また、音やニオイがリビング側に伝わりにくいことや、日常的に来客があるご家庭では和室を設けずリビングに通す場合におすすめな間取りです。
ただデメリットとしては、それぞれ独立した空間にすることで、各々で必要なスペースを取らなくてはならないため、家全体が大きくなりがちです。
結果、建築コストにも跳ね返ってくることから、家全体を総二階・コンパクト化しようと思うと採用しにくい間取り形態であります。
2. ダイニングスペースの大きさの目安
作成:フジタ
ダイニングの大きさを考える際に、最低限必要な寸法が上図です。
4人家族で一般的なテーブルの大きさ(幅 約1,400mm~1,600mm × 奥行800~900mm)を想定すると、テーブルの片側 / 両側 を通過できるように置くか、で必要な面積が変わってきます。
キッチンなどの壁に机を接地する場合、最低でも約3帖程度必要で、机の両側が通れるような設置の場合、約4帖程度必要ということになります。
ただし上図の寸法の注意点は、食事中に人が座っている場合、750mmでは後ろを人が通ることができません。
椅子に座っている人の後ろを、不自由なく通過する場合、テーブルから1m程度は離れている必要があり、人が後ろを通過できることを想定した余裕を持ったダイニングを考える場合、4.5帖~5帖程度必要です。
なお、6人掛けのテーブルであれば、長辺が約1.8mになってきます。
3. 使い勝手をよくするには?
ここで気になるポイントは、家事動線はどちらがいいのか?という観点です。
結論的には、一体型・独立型というリビングとの関係より、むしろキッチンとテーブルの関係によります。
キッチンの前面にテーブルが配置されるスタイルは、間取りを比較的コンパクトに設計できる反面、料理をテーブルに出す動線は少し長くなります。
一方で、キッチンと平行にダイニングテーブルを置くスタイルは、料理を出す・片付けがしやすい反面、動線を考えた設計にしないとテーブルをグルっと回らないといけない、ということになりかねません。
キッチンの形状も多種多様ですが、前に壁がある対面プランか?壁のないフルフラット対面か?
主にどちらを好むか?でも、テーブルとの関係性も変わってきます。
昨今はキッチン本体のダイニング側に収納が設けられているスタイルもあり、ショールームも見学に行ってみると新しい発見があるかも知れません。
4. フジタの事例から見る各ダイニングのポイント
それでは、フジタの事例から「一体型」「独立型」それぞれのポイントをみていきましょう。
4-1. リビング一体型の事例
こちらの事例はリビングからキッチンまで縦一直線に並んでいる事例です。
アイランドキッチンを採用していることから、キッチンの両側は通れるような設計になっています。
リビングからキッチン側まで見通せるため、特にキッチンの背面収納は扉で隠せてフラットにできると共に、デザインもこだわりの建具を採用しています。
4-2. 独立型の事例
2例目のモデルでは、ダイニングは独立型に近いスタイルで設計しています。
キッチンとテーブルを平行に設置するスタイルで、間取りを組んでいます。
事例写真の左側から、キッチンへアクセスすることもできる動線になっているため、買い物から返ってきた際に、テーブルをグルっと回り込む、ということはないように配慮しています。
5. まとめ
ダイニングの設計・間取りで好みのスタイルは見つかったでしょうか?
ダイニングのスタイルでの正解はなく、LDKをどうしたいか?という好みによって決めていくと良いでしょう。
1つの空間でも、キッチンとダイニングを少しズラして空間を分離する、折衷案のようなスタイルもあり、好みと全体の間取りのバランスから考えていきましょう。
フジタでは、建築士が契約前の間取り作成からお手伝いしており、みなさんの好みのスタイルを具現化してまいります。
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