今回は、延床面積がコンパクトな平屋でも、広々とした空間に見える工夫をフジタのモデルハウスを事例に紹介していきます。
平屋を検討しているけど、小さく感じないようにしたい!
平屋って小さいイメージがあるけど大丈夫?
こんな疑問をお持ちの方におすすめの内容になっています。
それでは、まず今回の記事の結論からみていきましょう。
1.ストレスフリーな視線の抜け
床面積を大きくするためと、コストも同時に上がってしまいます。
そこでコストを抑えつつ、同じ床面積でも開放感がある空間にするためのコツを解説していきます。
1−1.視線の抜けとは
視線の抜けとは、人が部屋に入ったとき、または部屋の中にいるときに、文字通り目線が遠くまで行くポイントのことです。
具体的には窓や隣接する部屋、廊下などが「視線の抜け」になってきます。
この視線の抜けをバランスよく配置することで、同じ床面積でも広さの感覚が大きく違ってきます。
1−2.リビングの視線の抜けに対する配慮
出典:小松市北浅井モデルハウス
フジタの小松市北浅井のコンセプトハウスでは、リビング南面に大きな開口を設けて、この視線の抜けを確保しています。
一方、このような大きな開口では隣家や外から見えやすいと、せっかく大きな開口を設けてもカーテンを閉めっぱなしにして視線の抜けを遮ることになってしまいます。
モデルハウスでは周囲の目を気にせず開放的に暮らせるよう、目隠塀で囲まれたテラスを併用していることで、本当に開放的な視線の広がりを演出。
また、陽がしっかり入るよう上部にも窓を設置している点も視線の抜けになり、空間の広がりに大きく影響しています。
2.空間の使い方
コンパクトな平屋で注意すべき点は、窓の大きさなどだけでなく室内の設計にもあります。
人は圧迫感を様々な要素で感じますが、天井の高さ、そしてインテリアとして置いている家具や壁などによっても部屋の大きさの感じ方を左右します。
2−1.天井高さ
出典:親子のすまいかた教室
人は同じ「容積」でも高さが高い空間のほうが広く感じる、という東大の西出教授の研究データもあります。
そのため、特にリビングなどは天井高さを高く設定すると、より一層開放感を創り出すことができます。
出典:小松市北浅井モデルハウス
一般的な住宅の場合、天井高さは2,400mmに設定していますが、2,500~2,700mmもしくは吹き抜けなどを使って2,700mmを超えるようなリビングにすると、部屋に入った時の感じ方が大きく異なります。
ただし、天井高さを大きくすると注意点もあります。
それは断熱性能・気密性能がしっかりしていないと、冬に寒いリビングになりやすいことです。
「容積」の大きいリビングを考える際には、最低でもZEHレベルの断熱性能と、C値:1cm² / m² 以下を備えておくべきでしょう。
2−2. 家具の配置が与える影響
出典:小松市北浅井モデルハウス
同じように西出教授の研究では、空間に出っ張りが多いと、その分圧迫感を感じるという研究データもあり、家具の大きさや配置も大きく影響します。
また、ソファーや収納棚などは高さが低いものを置くことで、圧迫感を軽減できます。
ところが、分譲住宅では家具は入居者任せになっていることもあり、家具を置いた時の空間の感じ方まで考慮されていないことも多いです。
フジタでは最近、テレビボードも無く壁掛けを前提に設計される方が増えてきていますが、このような家具配置に関しても予め検討の上、家の設計に落とし込みます。
ひと昔前はレコーダーなどを置くテレビボードが必須でしたが、最近はスマートフォンなどと無線で連携させてテレビに映すことも可能になっている背景もあり、このような家具の必要性が減ってきています。
◆例:テレビを壁掛け前提に設計
出典:小松市北浅井モデルハウス
壁掛けテレビの金具等は邪魔にならないよう壁に埋め込み、奥行きを確保しながら出っ張りを少なくしたデザインで納めました。
新築時に設計しておくことで、配線を壁内に通して目立たないようスッキリさせ、同時にモヤッとするストレスも無くなります。
3. 収納量と収納の使い方
上記で解説したとおり、家の中にモノがたくさん置いてあったり、散らかっていたりすると部屋が窮屈に見えてしまうものです。
広さを確保するためには、モノをキレイに整理できる収納の充実も大きく関わってきます。
3−1. 使い勝手 × デザインを考えた収納
出典:白山市北安田S様邸
収納では「量」を考えるのはもちろんですが、単純に ” 納戸 ” のように押し込めばいい、という訳ではありません。
最近の収納のトレンドはズバリ「適材適所」、必要なモノをいかに目立たせることなくスッキリ収納するか、がポイントです。
例えば玄関収納と言えば、箱形のシューズボックスが一般的ですが、壁から廊下側に飛び出てきている感覚を受けてしまい、どうしても窮屈感があります。
上図の施工事例では壁と玄関収納を一体化させており、圧迫感を極力なくしています。
玄関に入ったときの視線の抜けを併用し、さらにスッキリした開放感を創り出しています。
4. まとめと平屋コンセプトハウス予約
平屋は2階建てに比べて、割高になってしまうこともあり、床面積は極力抑えて設計したいものです。
しかし、せっかくの新築で窮屈な感じになっては残念です。
そこで広がりのある平屋にするには、視線の抜け・天井高さ・家具や収納をスッキリさせることの3点が重要となることを紹介してきました。
最後に、これらの「広さの感覚」は「体感」してみないとわからないことも多いです。
特に2階建てのモデルハウスは多くありますが、平屋を検討されている方は平屋のモデルハウスと見比べてみましょう。
4−1. 平屋モデルハウスの予約
フジタでは、3LDKで1階床面積・延床面積 / 103.66㎡(31.35坪)の平屋をモデルハウスとして公開中です。
一般的な4人家族を想定したリアル感のある大きさの平屋で、平屋を検討されている方にはおすすめのモデルハウスです。
特に今回紹介した、「視線の抜け」「天井高が生み出す広さの感覚」「充実した収納量」が体感できるようになっていますので、平屋を検討されている方はこちらから是非予約下さい。
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