今回は注文住宅の間取りの中における「洗面所」にフォーカスして、使いやすい洗面所のヒントになる内容になっています。
洗面所は収納面での悩みが多い箇所でもあり、また面積としての大きさや、脱衣所と洗面所を分ける・分けない?といったように、意外とお悩みポイントが多いです。
実際に間取りを考える際に、知っておくと良いポイントを今回まとめています。
それでは、まず今回の記事のまとめポイントです。
・洗面所は、身支度を整える場所でも家事の場所でもあるが、住んでから後悔が多い場所でもある。
・目的に合わせて、洗面所の大きさ・洗濯機の設置場所・洗面化粧台の幅・奥行を決めると良い。
・収納は可動式の棚を多く設置することと、できれば扉などで隠せるとデザイン性も損なわれない。
・最近はドレッサーを兼ねる洗面化粧台もあり、女性が多いご家庭であれば洗面化粧台の形態・幅などはよく考えて設計しましょう。
注文住宅における洗面所の役割・機能
洗面所は、洗面化粧台を設置して歯磨きなどの身支度を整える場所。
特に朝、身支度で渋滞することが多く、ご家族間で使う時間・ペースを考えながら設計する必要があります。
フジタでは、デザインや使い勝手の観点から洗濯機を洗面所に設置することが少ないですが、一般的には洗濯機を併設することが多く、家事の場所でもあります。
タオルや下着類、洗剤やシャンプーストックなどを置く場所でもありますので収納面でもしっかり設計を練らないといけません。
住んでからの後々の後悔が多いポイントでもあるため、今回の記事を参考にしてください。
注文住宅で洗面所に洗濯機を置く?
フジタでは、住宅全体の坪数とのバランスを考慮しながら、洗面所と脱衣場を設計していきます。
目安として約40坪以上の比較的大きな間取りでは、洗面所と脱衣所を分離しやすくなり、隣接した家事スペースを設計しやすくなります。
家事スペースを分けると、洗面所のデザイン性を高めやすい点がメリットです。
最近の洗濯機はデザイン性も向上しており、スタイリッシュな機種も販売されていますが、どうしても生活感が出てしまいます。
また、洗濯機の周囲は洗剤・柔軟剤などの生活用品も揃えなければならず、どうしても生活感が漂いがちです。
バス・洗面空間をオシャレにまとめていくのであれば、脱衣所と洗面所を分けるとよいでしょう。
もちろん、家族のだれかがお風呂や洗面化粧台を使っていても、気兼ねなく洗濯機を使えるという点では、「家事スペース」と「洗面・脱衣場」を分けると使い勝手は向上します。
注文住宅で洗面所の広さはどれくらい必要?
結論からお伝えすると「最低でも1坪以上は必要」です。
住宅全体の大きさを縮小していくと、洗面所を小さくするシワ寄せがいきがちですが、日常の使い勝手を考えると、1坪(2畳)以上の大きさをオススメします。
理由としては、1坪以下にすると洗面所の使い勝手が一気に悪化するからです。
洗面化粧台(+洗濯機や収納棚)で最低でも1畳分(0.5坪)は占拠してしまいます。
残りの半畳分では、朝などに2人並んで歯磨きなどをすると、圧迫感を感じることになります。
毎日のこと、特に急いでいる朝の時間帯の「洗面所渋滞」はストレスが大きい方も多いため、最低限の使い勝手を確保するために1坪以上で設計しましょう。
また、洗面所は衣服の脱衣・歯磨きなど、洗面所の中で立っていることが多い場所でもあります。
そのため、廊下とのドアは「引き戸」にしましょう。
間違っても洗面所側に開くドアにすると危険極まりないため、引き戸か脱衣所がある場合、洗面所ー廊下間は、ドアがなくてもよいぐらいです。
フジタ流:洗面所での収納性を上げる設計テクニック
注文住宅に住んでから後悔することが多いポイントの1つ、「洗面所の収納」についてです。
タオルや下着といった衣服類、そして洗剤やシャンプーのストックなどでモノが多い洗面所。
収納性を上げる設計ポイントはこちらです。
・可動式の棚を設置(できれば開き戸付き)
・プランによっては洗面化粧台の袖収納を活用
・収納を重視するなら幅900mmの一般的なキャビネットタイプの洗面化粧台
・デザイン性を重視する場合はシンプルな1面鏡+照明設計(収納は分離して考える)
・脱衣カゴの置き方を工夫(洗面所の横の収納スペースをかごが入るように)
収納で困る点は、機能性を求めていくと徐々に生活感が出て、デザイン性が落ちていきやすい点です。
かと言って収納スペースもたくさん作ればいい、というわけではありません。
まずは世帯人数や現在のモノの量などを、現地調査などで把握した上で収納量を設計していくことが良いでしょう。
棚は可動式の棚が便利で、モノの大きさやその時々に応じて、自分でアレンジしやすいためです。
また棚には開き戸(観音開き)を設けておくと、生活感を消すことができるのでオススメです。
そして洗面化粧台の形状によっても収納量を考える必要が出てきます。
収納を重視するのであれば、オススメは幅が900mmのスライド引き出しタイプの洗面化粧台(キャビネットタイプ)です。
開き戸タイプの方が安価ですが、奥のモノが取り出しにくく腰を痛める原因にも。
半分引き出し・半分開き扉になっているタイプもありますので、価格を抑えたい方はそういったタイプでも良いでしょう。
デザイン性を重視する洗面の場合、ベッセルボウル型が人気ですが、洗面化粧台では収納をほとんど作れません。
そのため、幅900mm以上の独立した収納を併設する必要がありますので、そのバランスは設計士に相談しておきましょう。
最後は、脱衣カゴの収納場所まで考えておくことをオススメします。
脱衣カゴは、洗面所の横の収納スペースにカゴが入るよう設計しておくと、脱いだ衣服がぐちゃぐちゃになりにくく、スマートに収納できます。
このように、洗面所は収納を適材適所に配置して、使いやすい収納を作ることが重要です。
フジタのアイデア溢れる洗面所のこだわり事例集
最近はドレッサーを兼ねる洗面化粧台など、使いやすさとデザイン性が両立されたものがあります。
それではフジタの事例を参考に、洗面化粧台の形態・幅などはよく考えてみてください。
1.フジタ・施工事例①
出典:フジタ・施工事例
洗面所と脱衣所が連動している事例です。
洗面化粧台はフロート型でデザイン性重視ですが、袖についている収納によって機能面との両立をはかっています。
ミラーは3面鏡ですが、四方の縁が目立たないタイプを採用しており、3面鏡でも野暮ったくしていない点がこだわりポイントでもあります。
2.フジタ・施工事例②
出典:フジタ・施工事例
洗面ボウルとカウンターを組み合わせた創作洗面化粧台です。
デザイン性の高さ、ボウルの種類や水栓が自由に選べることで昨今人気が高いタイプの洗面化粧台です。
ベッセルボウルタイプのデメリットとして、収納の少なさがありますので、収納は別途しっかり確保しておきましょう。
3.フジタ・施工事例③
可動棚で収納力が長けている洗面脱衣室と、使い勝手の良い家事室を併設したプランです。
家事動線を考えて設計しており、普段の洗濯などがやりやすくなります。
4.フジタ・施工事例④
出典:フジタ・施工事例
見える収納(可動棚)と扉を設けた収納で、よく使う衣服などと、生活用品のストックを分別して収納できるよう、十分な大きさの収納を設置。
洗面所自体も大きく、朝なども洗面所の取り合いになることなく、スムーズに身支度をすることができます。
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