今回は新年度から始まるZEH補助金に関して、石川県ならではのポイントを交えて解説していきます。
ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)は、高断熱・省エネ・太陽光発電による創エネの3つが揃った省エネ住宅です。
しかし、石川県では太陽光発電がなくても認定、さらに補助金までもらえてしまいます。
なんで補助金がもらえるの?いくらもらえるの?
こんな疑問をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。
それでは最初に、今回の記事の要点をお伝えしていきます。
・こどもエコすまい支援事業は、太陽光発電がなくても補助金 100万円
・ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)は、ZEHという意味で、断熱性能と省エネ性をクリアして太陽光発電がない「ZEH」
・石川県では全域が「多雪地域」= ZEH Orientedの適用地域の為、太陽光発電がなくても、断熱・省エネなどの条件を満たせばZEH補助金の対象になる
・太陽光発電は外観が気になる方以外は、昨今の高騰している電気代抑制にも大きな効果があり、雪が多い石川県でもオススメ(予算・要望に応じて)
1. 2023年度 ZEH関連の補助金は2つ
まずZEHとは、ネット・ゼロ・エネルギー・ハウスの略語で、「ネット」は実質という意味になっています。
そのため「エネルギーを全く使っていない家」ではなく、使っているエネルギーと創っているエネルギーを帳消しにして「実質的にエネルギーがゼロの家」という意味です。
石川県では、以下の3つの条件を満たす家がZEHとなります。
①一定以上の断熱性能金沢市・野々市市・白山市(旧松任市・旧美川町)などではUA値が0.6 W / ㎡・K 以下
②一定以上の省エネ性能主には、冷暖房設備・給湯設備・換気設備・照明設備を合算した、1年で使うと想定されるエネルギーが、基準から2割以上省エネになっていること
③太陽光発電システムを設置(ZEH Oriented 適用の場合は不要)床面積にもよりますが、石川県では約5kW前後の太陽光発電を搭載することで、おおむねZEH基準をクリアします。
ZEH自体に関する詳しい解説は、「最近話題のZEH住宅ってどんな家?ZEH住宅の概要とメリットデメリットを解説! 」をご覧ください。
1-1. こどもエコすまい支援事業で100万円の補助金
出典:こどもエコすまい支援事業
2023年でもっとも注目されている補助金は、「こどもエコすまい支援事業」です。
こちらの補助金制度は、上記のZEH条件の①の断熱性能・②の省エネ性を満たしていれば条件クリアとなり、新築では100万円の補助金が出ます。
予算は多くありますが、人気の制度になっているため23年度の中頃には終了してしまいそうな進捗状況です。
制度の詳細は、こちらのブログ「【石川】2023年に家づくりをする方必見。令和5年に使える住宅補助金」をご覧ください。
1-2. 2023年度のZEH補助金は55万円(ZEH+は100万円)
例年通りの新築向けの補助金では、ZEH支援事業もあります。
2023年度のZEH支援事業の補助金額は55万円(ZEH+は100万円)となっています。
ZEH+(ゼッチプラス)は、ZEHの条件(①・②・③)を満たした上に、一次エネルギー消費量の削減率25%以上へ引き上げ、そして下記の3つのうち2つが追加されていれば100万円の補助金にグレードアップできます。
◆ZEH+の追加条件
1.外皮性能の更なる強化(石川県ではUA値:0.5W/㎡・K以下)
2.高度エネルギーマネジメント(HEMS)
3.電気自動車(PHV車を含む)を活用した自家消費の拡大措置のための充電設備又は充放電設備(200VのコンセントがあればOK・今は電気自動車を所有していなくてもよい)
2. 石川県では太陽光発電がなくてもZEH?
それでは今回の記事のポイントである、石川県におけるZEHの認定上の太陽光発電の扱いについてです。
結論から申し上げると「石川県では太陽光発電がなくてもZEH」としてみなされます。
冒頭で、①断熱性・②省エネ性・③太陽光での創エネの3つが揃った住宅がZEH、と解説しましたが、太陽光発電がなかったら電気は創れないのでは?と思う方もいるのではないでしょうか。
それは正解ですが、実はZEHには「ZEH Oriented(ゼッチ オリエンティッド)」という、言わば「緩和措置」があります。
石川県を含む北陸・北海道などでは、他の地域に比べて太陽光発電の効果が若干低いため緩和措置があるわけです。
2-1. ZEH Orientedとは
ZEH Orientedとは、都市部狭小地の二階建て以上および多雪地域に限られた制度で、太陽光発電の発電量が他地域に比べて期待できない地域への緩和措置です。
Orientedとは「~の志向」という意味で、ZEHと同じ方向性の省エネ住宅、という意味です。
断熱性能・省エネ性能はZEHと同様の基準になっていますが、太陽光発電を設置しなくてもZEHと同じような扱いで補助金の対象になります。
出典:資源エネルギー庁・令和元年度 ZEHロードマップフォローアップ委員会 とりまとめ)
2-2. 石川県は全域がZEH Oriented対象地域
ZEH orientedの条件「多雪地域」とは、建築基準法で規定する垂直積雪量が 100cm 以上に該当する地域となっており、これは石川県全域が当てはまる条件です。
そのため、石川県では断熱性能と省エネ性能をZEHの条件を満たせば、補助金申請も可能です。
2-3. 予算が許せば「太陽光発電はあった方がいい」
ただし、太陽光発電は予算が許せば設置した方がよいでしょう。
現在は売電単価が下落しているものの、電力会社から買う電気代が上がっているため、この高い電気を買わないための「防御策」として有効です。
もちろん、イニシャルコストが掛かる設備の為、経済効果などもしっかり見極めての設置をご提案しています。
フジタでは発電シミュレーションなども行っているため、興味のある方はお気軽にご相談ください。
2-4. ZEHは石川県から補助も出る
出典:石川県チラシ
石川県ではZEHで20万円、ZEH Orientedでは10万円の補助金が出ます。
令和5年度も継続と、2023年3月17日に石川県より公式に発表がありました。
国の補助金である「こどもエコすまい支援事業」や「ZEH補助金」との併用は可能になっているため、石川県民には嬉しい制度ですね。
3. まとめ
太陽光発電も経済性では効果が高いものの、どうしても外観が気になる方などもいらっしゃいます。
石川県では太陽光が無くともZEHとして補助金の申請も可能となっており、また直近では「こどもエコすまい支援事業」が利用しやすいため新築検討中の方はチャンスなタイミングです。
フジタでは、ZEH Oriented のモデルハウス見学が可能です。
補助金の情報・相談もこちらで承っておりますので、気になった方はお気軽にご見学ください。
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